Hawaiian Photo & Essay Hoʻomanaʻo
Aloha Pumehana mai kākou,
Pehea ʻoukou?
He aha kēia ka pua?
Ae, He aha kēia ka pua o manu!
久しぶりのHawaiian Photo & Essay の columnです。
今日のお話しの題材は、バード オブ パラダイスの花についてです。
ストレッチアとか、ストリッチア、
または、ストリッツィアとカタカナ読みで呼ばれているのを耳にしたことはないでしょうか。
バード オブ パラダイスは英名で、和名でも英名と同じで「極楽鳥花(ごくらくちょうか)と言います。
学名は、Strelitzia (ストレリッズィア)と言いますよ。
以前に書いた、Hawaiian Photo & Essay " Ho'omana'o のコラムでも記事を投稿して、お話しをご紹介した事がありますが、改めてこちらでご紹介しましょう。
原産国はアフリカ。
ケープタウン地方の花です。
Strelitzia (ストレリッズィア)の花は、南アフリカの国花であり、シンボルマークでもあります。
そして、アメリカではロスの愛称で知られるカリフォルニア州、ロサンジェルスの市の花に指定されていますが、このStrelitzia (ストレリッズィア)と言う名前はイギリスのジョージ3世の皇后の姓に因んで付けられました。
南アフリカでは、Sunbirds (太陽鳥 / タイヨウチョウ) と言う鳥が、このStrelitzia (ストレリッズィア)の花の蜜を吸い、花から花へと飛び渡る時に、花の受粉に一役買います。
花の蜜を吸う鳥の事を総称して、蜂鳥(ハチドリ)や蜜吸鳥(ミツスイドリ)と言ったり、或いは花蜜食鳥(カミツショクチョウ)と呼ばれているのは花の蜜を吸う事でよく知られている昆虫の蜂のようである事からこのように呼ばれています。
そうなんです。 太陽鳥もこれと同じく、蜂鳥の仲間なのです。
ハワイには、世界でも有数の固有動植物が存在するので、ハワイにしか生息しない蜂鳥も様々な種類がいます。
その保有数は世界一。
そして、固有種以外にも色々な外来種の動植物もまた、混在しています。
しかしながら、この外来種である太陽鳥と言う鳥は、ハワイには存在していません。
Strelitzia (ストレリッズィア)の花は、太陽鳥がこの花の蜜を吸う時に起きる花粉が鳥の体に付着し、他のStrelitzia (ストレリッズィア)の花の花粉に付着して自然受粉が行われますが太陽鳥はハワイに存在しない為この方法での受粉は不可能です。
ですので、花のタネや苗木によって直接植えられ、美しく成長したこの花をハワイで観る事ができる、と言う訳なんです。
Strelitzia (ストレリッズィア)の花のタネは、紫色のモコモコとした可愛らしい羽が付いていて、世の中に、こんな美しいタネがあるのかと言うぐらい、とても綺麗なタネなんですよ。
さて、
Strelitzia (ストレリッズィア)の花、
英名はBird of Paradise / バードオブパラダイス、
和名は極楽鳥花/ ゴクラクチョウカと書きましたが、ではハワイ語では何と言うのかと言うと....、
Pua Manu / プア マヌ、 と言いますよ。
ハワイ語では、お花の事を Pua(プア)、
鳥の事をハワイ語では Manu (マヌ)と言います。
アンオフィシャルではありますが、ローカルのハワイアンたちは、同じように鳥を形容して、このように Pua Manu と言う愛称で呼んでいます。
さて、
このStrelitzia (ストレリッズィア)の花の部分はどこを指すか、ご存知でしょうか?
全体的にこちら全部がお花だと思っていらした方、
違うのです。
じつは花のように見える部分は「苞」や「花柄」と言います。
本当の花は、紫色の矢印みたいなところが、Strelitzia (ストレリッズィア)の本当の花の部分なのです。
これは外敵から身を守る為に植物が、余分にあものを退化させたり、或いは、環境によって進化することによって、生まれた知恵で、本当の花の部分を守っているので花の部分が目立たないようにできています。
最後になりましたが、今はもうなくなってしまった、Aloha航空のブランド・ロゴ、
このStrelitzia (ストレリッズィア)の花でした。
ハワイとは無関係の外来種であるにもかかわらず、航空機のロゴに使われたり、或いはLAでは市の花に選ばれたりするのは、
やはりこの花がそれだけ魅力的だからと言うことなのでしょう。
ちなみに日本では初めてこの花が持ち込まれたのは遡ること、明治の時代。
日本でも昔から人気のあった花ですが、海の遥か彼方の遠い諸国にある、南国の楽園を連想し、そのムードを感じたかったからなのでしょう。
確かに楽園の象徴とも言えるその風貌は、まさにそこがまるで天国の入り口へでも誘うような、魅力的で美しい形をしていますね。
今回のHawaiian Photo & Essay のコラムはいかがでしたでしょうか。
では、またお届けしてゆきましょう。
Mahalo and aloha nui.